今日もなんとか

冬生まれの29歳です。言ってることがコロコロ変わります。

私(たち)のロマンシエ

*マハさんの小説に関するネタバレ有り

 

今年の夏に「リボルバー」に出会ってから、原田マハさんのファンです。無職だったこともあり、過去の作品も色々読めました。

メインはアートフィクションもの。史実を交えた息もつかせてくれない展開に、ラストの方になると一気に100ページくらいノンストップで読み終えてしまいます笑。

そんなマハさんの小説。普段はぜっっったいに読まない恋愛ものにも手を出してみました。マハさんの本だしちょっと期待はしちゃう・・・てか、デビュー作ラブストーリーだし。もし読み始めてやっぱりダメ。ってなったらそれならそれで仕方ないし・・・。

と、あらすじを読んでみて気になった「#9(ナンバーナイン)」という小説を読んでみました。

 

めちゃくちゃ読んで良かったです。なんならリボルバーと同じくらい好きで、読後にまた読み返しちゃいました。味を占めた私は「ロマンシエ」にも手を出してみました。

 

めちゃくちゃ読んで良かったです(2回目)!!

マハさん、こんな作風も持ってるんだ・・・引き出し何個あるんですか??ますます好きです♡とさながら主人公みたいにキュンが止まらなくなりました。

ロマンシエはフランス語で小説家という意味。

主人公は乙女男子な、みちのすけ(通称ミッチ)

小説、暴れ鮫(通称アバザメ)の熱烈なファンで、恋愛対象は男の子。片想い中。

みちのすけ目線で物語が進んでいくのですが、もう笑いが止まりませんでした。マジで電車内とかでは読まない方が良いw

え、ラブコメじゃないの?と思われるかもしれませんが、最初の方はコメの方が強烈すぎて、でも、だからこそ一気にみちのすけのファンになっちゃう導入部分となっております。

 

小説内に出てくるロマンシエ=小説家は、羽生光晴先生(通称ハルさん)

つぶらな瞳で飾らない人柄の女性小説家。アバザメの作者。

 

この2人がメインキャストなわけですが、途中から

みちのすけ=私(読者)

ハルさん=マハさん(小説家)

なんて当てはめて読み進めていきました。

 

読んでもらえばその理由が分かると思うのですが、本の中で2人が出会い、ハルさんが自分の書いた原稿をゴミだから。って捨てようとするシーンで、みちのすけはすかさず、「これぜんぶ世界文化遺産です!」と叫ぶのですが、マジこれ読者がマハさんの小説に対して抱いている感情過ぎてウンウンウンウンと頷きまくりました。

 

私はマハさんのおかげで、引きこもりだった無職の期間に、美術館、行ってみようかな。と思ってゴッホの絵を観に行きました。そこからはどんどん動けるようになって、インドアな私からしたらびっくらするくらい毎日外に出て、職探しやらお友達と遊びに行ったりやら出来るようになりました。

 

私のロマンシエ、マハさん。ありがとうを伝えたくて、お手紙を出しました。そしたらなんと本当に本当に信じられないことが起きて、今でも夢だと思っているのですが、確かに現実で、マハさんが本当に存在している方だということが分かったのです。。。

 

作中、ハルさんが現代アートのすばらしさについて言及するシーンで、アーティストと同じ時代を生きている。と発言しているのですが、まさにその通りだなあと思いました。

マハさんと同じ時代に生まれてこれたこと、毎日毎日死にたい。と思っていた私が、なんとか生きていこう。と思えたのは少なくともマハさんのおかげです。

私の大きな大きな夢は、いつかマハさんに直接ありがとうを言うこと。もし、もしも実際目の前にいらしたら、みちのすけ以上に泡吹いて卒倒しかねないかもですが(°ω°;)))

 

↓こんなインタビュー記事を見つけたのですが、みちのすけのイラスト書いたのマハさん!?!?こんな可愛いイラスト描くのですか!?!?でもでも昔、少女マンガを描いていらしたこともチラッとプロフィールに書いてあった気もするし、もしかしてもしかしますか??

shosetsu-maru.com

ロマンシエを読んでから、私の心の中にいつのまにか、みちのすけが住み着いてしまいました(楽しい)恋愛ものとして、もそうなのですが、それ以上に何にでも全力なみちのすけを好きになってしまったし、憧れてしまいます。私もみちのすけのような乙女心を持てるようになりたいです。